対岳堂印房のご紹介
対岳堂印房 ~たいがくどういんぼう~
印鑑の本場、山梨県は市川三郷町(旧六郷町)の老舗「対岳堂印房」です。
先代「小林雪山」によって、1947年に創業。以来、二代目と共に数多くの芸術的とも言える彫刻作品を生み出してきました。
その功績が称えられ、1985年には労働大臣より「卓越技能賞」を授与。”現代の名工”の称号を与えられます。
1999年にその生涯を終えるまで「真のハンコとはなにか・・・」を追求しハンコと向き合い続けてきました。
現在は息子である二代目「小林夕凌」がその遺志を継ぎ、完全手彫りならではの格調高い彫刻作品の数々を生み出し続けています。
当印房では印材の字入れから加工、仕上げまですべて一級技能士が手作業で行っております。
早く安く仕上げられる機械彫りとは違い、ハンドメイドならではの「暖かさ」や「味」がでることで、実用以外にも芸術品としても扱われ、多くのお客様に愛されております。
六郷町(現:市川三郷町)とハンコ
この地域は、鎌倉時代以前からいくつかの村として成立していて、河内(かわうち)と呼ばれていました。
江戸時代には、駿河湾と甲府盆地を結ぶ富士川水運の要所として、河内地方の交通・経済の中心となっていました。
その後、山間の畑で栽培される木綿を原料とする「岩間足袋」の生産地として大正末期まで栄えていました。
しかし、機械化が進むとともに大企業に押され、足袋の生産は衰退していきます。
明治半ばになると、昇仙峡で産出する甲州水晶と結びついた印章業が興り、昔からこの地域で盛んであった行商という独特の販売ネットワークによって「ハンコの町六郷」の名が全国に知られることとなり、足袋に代わってハンコを中心とする地域経済圏が形成されます。この結果、印章彫刻業のみならず、あらゆる種類の印章に関わる卸・生産業が栄え、現在に至っています。